「じゃあ、なんかあったら電話しろよ」 「あ、はい」 「あと、今日からは帰り来なくていいから。そのまま屋敷戻れ」 「えっでも…」 「分かったな?じゃ、行ってくる」 「行ってらっしゃいませ…」 バン、と車のドアが閉まって、私は肩の力が抜けたようにシートにもたれかかる。 あれ、なんか。 別に、いつも通りなんだけど… ていうかむしろ、冷めてる?