「ごめん、こいつはお前でも譲れない」 驚いた拓人くんの顔が目に飛び込んでくる。 耳元で、息切れしてるあなたの声が聞こえる。 幻聴?ううん、だって私の肩が強く抱きしめられてる。 「さ、くや…」 頭が追いつかない。でも、朔弥がいる。ここに、いるの。 目から、涙が溢れる。 「遅くなって、ごめん」 そう言って、朔弥は私を抱き上げた。 「きゃあ!ちょ、待って…」 「逃げるぞ、日向子」 「ちょっおろしてっ!!!」 一体どうなってるの?