呼ばれて、ハッとして顔を上げると、階段のところには橘さんがいた。 「橘さんっ…」 私は彼女の元に駆け寄る。私の顔を見て、そっと抱きしめてくれた。 「何か言われたのね、社長に」 ぽんぽんと優しく背中を撫でられ、涙が止まらなくなる。 「私っ…どうしよう…」 「朔弥様が心配してた。探してたわよ、あなたを」 「こんな顔じゃ会えないよ…」 また迷惑をかける。私のせいで、彼まで悪く言われてしまう。 「もう泣かないで、ちゃんと笑顔で会って」