お父さんと過ごす休日もあっという間に終わり、またいつも通りの日常が始まる。


「朔弥様ー…」


起きてないことは分かっているので、ノックという概念は存在しないんだよね。うん。


相変わらずの綺麗な顔でベッドに沈んでいる朔弥は、起きる気配などこれっぽっちもない。


スースーと寝息をかいている彼は、黙っていれば紳士にしか見えない。


ずっとみていたいという気持ちを抑えて、私はベッドに近づく。


「朔弥様!朝ですよ…ん?」


足に何かが当たった。


下を向くと、床には分厚い…アルバムが散らばっていた。


私は好奇心から手を伸ばす。


「わ…!これ本当に朔弥?」


そこには小さなかわいらしい男の子の写真がたくさん入っていて。