女子は、コンピューター室に入って行き、僕はドアの前で待つことにした。 「お兄ちゃん。マーケット部の人、呼んできたよ?」 見ると、パソコンの前でこれまたメガネをかけた、いかにも地味そうな男子がいた。二人とも顔がそっくりだ。 「そうなんだ。じゃあ、入ってもらって。」 女子に手招きされ、コンピューター室に入った。 「何か売ってくれますか?」 「ああ、よく来てくれた。悪いね、呼び出して。」 口調から察するに彼は3年生。僕よりも学年が1つ上だということがわかった。