メガネ地味子の隠した事情

ミス、ミスターコンテストの結果発表後は使ったものの処分も兼ねてのキャンプファイヤー的な物を校庭中央につくりその周りで男女ペアで踊るのがうちの後夜祭である。


その目玉がコンテストの優勝ペアで、注目浴びつつ高山くんとペアで踊ってきたところだ。


今は輪から外れて他のみんなが踊ってるのを見ている。


「なぁ、一ノ瀬。ハッキリ言うな。」


改まった感じで高山くんが言うのでドキッとしつつ聞く


「一ノ瀬、俺は一ノ瀬が好きだよ。真面目で可愛くて、しっかりしてるようでちょっと抜けてて目が離せないそんな一ノ瀬が好きだ。俺の彼女になってくれる?」


そう目線を合わせて手を握って伝えてくれる高山くんに心臓はかつて無い速さで血液を送り出し私の顔をキャンプファイヤーの火ではない熱さで赤く染める。



この二学期の期間で私は彼のそばに居る事に慣れ、その心地良さを感じていた。

人気者だからと線を引いて気付かぬ振りをしていたのだ。


地味に大人しく過したい、それを脅かさないために。


しかしそれも崩れた今、その線は必要なくなり消えてしまった。


「私でいいの?普段地味だよ?」


「ん?可愛いのは分かってるからそんなの気にしない。一ノ瀬は一ノ瀬だから。」


そう微笑む高山くんは声も表情も甘くて優しい。


「はい、よろしくお願いします。」


そう答えると


「すっげー嬉しい!これで一ノ瀬は俺のだな!」

そう言ってギュッって抱きしめられた高山くんの胸は速い鼓動を刻んでいた。


「ドキドキしてる・・・」


「そりゃ、返事には不安もあったからねドキドキするよ。逃げられないように多少強引に囲い込んだとはいえ、返事は一ノ瀬次第じゃないか。」


その少し不貞腐れた声に思わず笑いがこみ上げてクスクス笑ってしまう。