メガネ地味子の隠した事情

「一ノ瀬さんって変わってるわね・・・」


どうやら私の返しに威勢は削がれたみたい。



「ひかるは争ったりするの嫌いだからね。」


「そこに利益はないって感覚だしね。」

瑞穂ちゃんと沙織ちゃんは良くわかってる。

女子のヒエラルキー的な争いは見てて無意味にしか思えない。
何をもって上下に分けてるっていうの?

もっと個々の個性を大事にすればいいじゃない?

と思っているので。

無益な争いに巻き込まれるのが嫌で高校は地味子生活をしていた。

私だって可愛い装いも、可愛い格好も大好きだ。
じゃなきゃレイヤーなんてしない。


でも、中学時代に色々することに目覚めて男子に騒がれるようになった途端に女子特有のいじめ勃発だったのだ。


別に一人でも平気な質だから良かったものの、それを心配する教師やら親やらの対応が面倒で高校からは地味子に徹したのだ。

中学時代がそれならその子らが高校生になる所でそこまで成長する訳もないしね・・・。


そんな訳で趣味隠しと面倒を引き起こさないための地味子武装生活だったのだ。


「ねぇ、人に好かれる要素を持ちたいならキツい人より穏やかな方が良くない?ギスギスしていていい人間関係って作れるかな?」


そう田中さんに聞いてみた


「それは・・・」

俯いて唇を噛みしめてる田中さんを見れば言いたいことは伝わったようだ。


「だから貴方がどれだけ突っかかっても私は私のスタンスを崩さないだけだよ?それだけの事。言いたいのはそれだけ。」


そう言ってこの話を切り上げたところでミスコンを取り仕切る文化祭実行委員から声をかけられる舞台上に上がることになった。