ずっと家に居ると暇だった私は、いつも通りお散歩に行った公園で。


冷泉くんと…冷泉くんの彼女さんに出会った。


なんでか分からないけど…苦しくなった私は、すぐに家に帰ってベッドに横になった。


苦しい…。


苦しくて、悲しい…。



「なんでぇ……。」



わけが分からない涙が溢れてきて。


脳裏には、杏さんと冷泉くんが繋いでた手が浮かんできてる。



「なんでよぉ…。」



なんで、泣いてるの…。


なんで私泣いてるの…?


涙の理由が分からなくて、胸の苦しみも分からなくて辛い。



「…ひっく…ふっ、ううっ…。」



気がついたら、外が暗くなるくらいまで枕に顔を埋めて泣いていた。


顔洗ってリビングに行こう…と思ったら、私の携帯が音を立てた。



「…えっ…。」



画面には、“冷泉くん”の文字。


涙もすっと引っ込んで、今度は変なドキドキが現れた。