「とりあえずは、熱が下がらないと何とも言えないね。」


「……。」



少しすると、体温計が音を鳴らした。


表示された体温を見てがっかりしながら、先生に渡す。



「37.5℃…。
最低でも、36℃代にならないと退院は難しいよ。」


「……。」



入院してから、正直熱が下がらない。


下がってもすぐ上がるから…安定しない。


どうして下がってくれないの…。



「でもっ、熱が出るのは…夜だけです。
学校に行く昼間には影響がない…。」


「確かにそうだね。
でもね、想世架ちゃん…学校に行けるだけの体力はあるの?」


「……っ…。」


「今の生活だけでも君の身体には、大きな負担になってる。
…学校で生活するだけの体力はある?」



……九条先生の指摘は間違ってない。


寝てるだけの今でも、本当に辛い時は辛くて…動けない。