「…変わったなお前。」


「別に。」


「お前だったら…また出来るんじゃないのか？
才能あったんだから……」


「その話はやめろ。」



春日井の言葉を遮って、俺は病室のドアを手をかけた。



「冷泉、俺は…！」


「もうやめにしてくれ。
俺に関わるな。」



それだけ言い捨てるように、俺は春日井の病室を後にした。



「ーーありがとう、2人とも。
また来たね。」


「うん、またね想世架！」


「想世架ちゃんお大事に。
また明日来るね。」



病院のエントランスを横切ろうとしていたら、そんな声が聞こえてきて。


声の方を見ると、白鷺が宇都宮と片桐に手を振っていた。



「あいつ…。」



宇都宮たちを見送ると、白鷺は器用に車椅子を動かして病室の方に戻ろうとする。