「なんで俺なんだよ。」


「お前暇だろ?」


「…チッ…分かったよ。」



芹ちゃんから、プリント類の入った紙袋と病院までの道のりが書かれた紙をもらう。


ここら辺じゃ1番大きな病院だな。



「はぁ……。」



電車を乗り継いで病院まで向かう。


春日井と話したことねぇんだよなぁ…。


春日井は、俺とは正反対の男。


サッカー部所属のエースで誰にでも愛想が良くて優しいとか…なんとかで、とりあえず女子からの人気が高い。



「…えーと…。」



病院に着いて、ナースステーションで春日井の名前を出すとすぐに面会の許可が降りて。


俺は、渋々春日井の病室に向かった。



「わざわざありがとう、冷泉。」


「あぁ。」



春日井にプリントの入った袋を渡して、帰ろうとすると。


春日井は俺を引き止めた。