「……さくら…。」


「ん?」


「…みたい、なぁって……。」


「もう少ししたら見に行こう。
前に、紅葉狩りした公園あっただろ?
あそこ、春は桜が満開で花見でも有名なんだ。」



だから行こうな、って。
千暁は笑ってくれるから…私も笑った。


千暁と桜、似合うなぁ…。



「みた、い……。」



「見ような。
2人で見てもいいし、またあいつら誘ってもいい。
俺は…おまえとふたりで見たいけど。」


「わ、たしも…。」


「好きだ。お前のこと、大好き。」


「す、き……。」



千暁のこと、大好き。
本当に1番好きだよ。

でも……伝えられない。
また、意識が飛びそうな感覚に陥る。



「想世架?」


「ちょっと……休む…ね……。」



これが薬の副作用なのか、それとも病気が進行してるせいで体力が持たないのか。

私には分からないけれど…ただ、受け入れていくしかなかった。