「ーーおかえりなさい、楽しかった?」


「うん!」



あの後、少しだけ話してから…家に帰ってきた。


心配してくれた千暁が家まで送ってくれて…さよならするのが少しだけ寂しかった。



「あらあら、そよ。
顔が冷たいわ。」


「わっ…。」



ママがニコニコしながら、私の頬を両手で包む。


あったかい…。



「さてと、お夕食にしましょう。
今日はパパ…遅いみたいだから、そよと2人きりね。」


「…う、ん…?」



なぜか少しだけ嬉しそうなママ。


手洗いうがいをして、ダイニングに着くと美味しそうなお料理がたくさん並んでいた。



「美味しそう…!」


「ふふっ、美味しいわよ〜!
そよの好きなもの作ってみたの。
ビーフシチューでしょー?
ベーコンとほうれん草のサラダでしょー?
それから…クロワッサンも!
そよが喜んでくれるかな〜って思って、ママ張り切っちゃった。」


「…っ、ママ大好き!」


「ママもそよが大好きよ。」



ダイニングにお料理を並べてるママに抱きつくと、ママも優しく笑って抱きしめて返してくれた。