「想世架のお母さん、本当にお料理上手！」


「そ、そんなことないよ…！」


「でも、お料理の教室通ってるって言ってたじゃん。
すごいよー！！」


「じゃあきっと、想世架ちゃんお料理上手なのかもね。」



私達は、大きな紅葉の木の下でお弁当を広げていた。


女の子各自で持ち寄ってきたお弁当。



紗綾は、デザートと紅茶。


縁寿は、和食系統のお弁当。


私は…お母さんに頼んで作ってもらった、洋食系統のお弁当。



場所取りしておいてくれた男の子たちへの、お礼の気持ち。



みんなが美味しいって言いながら、食べてくれるから持ってきて良かったねって隣にいた紗綾と微笑みあった。




「それにしても綺麗だね。」


「うん……。」



紗綾とレジャーシートの上でしみじみと見ていたら。


トントンと肩を叩かれた。