「芹沢先生は、この学校に勤めて今年で10年目のベテランだ。
…だから、大丈夫だよ。想世架ちゃん。」


「は、はい…。」


「はじめまして、芹沢と申します。
想世架さんのお父様ですよね。
お話は理事長より伺っております。」


「想世架の父の白鷺 恭一です。
娘が今日からお世話になります。」



芹沢先生と名刺を交換して少し話すと、パパは仕事に向かって行った。



「じゃあ、芹沢先生。
よろしくお願いしますよ。
…想世架ちゃん、頑張ろうね。」


「…はい…。」


「白鷺さん行こうか。」



家族じゃない人に車椅子を押されるのは初めてで…なんだか緊張する。


大丈夫かな……。