「…冷泉くん…。」


「生まれ変わらなくていい。
お前は、そのままでいい。
今の想世架のままで…何も変わらないで、俺の隣で笑ってろ。」


「……。」



今の想世架が、俺は好きだ。


生まれ変わらなくていい。


生まれ変わるなんて…1度は、死ぬってことじゃねぇかよ。


死なせない。


俺が傍にいる限り、想世架を死なせたりしない。



「……ふふっ。」


「想世架…?」


「私、生まれ変わっても…きっと。
きっと…冷泉くんのこと好きだよ。」



ふわっ…と、花が笑うかのように想世架は微笑むと。


俺の頬を両手で優しく包んで…額をくっつけた。



「……そうだな。
だったら、俺は…想世架が生まれ変わっても、必ず見つけてやるよ。」


「…うん!
私も、冷泉くん探すよ。」



額をくっつけたまま、お互いに笑いあった。


…いつまでも…こんな日が続けばいい。


穏やかに時が流れていくのが…一番いい。