想世架と結ばれてから…俺の世界は、一変にして変わり始めた。


……想世架のために、俺が出来ることは少ないが…やるしかない。



「…はぁ……。」



基本、緊張もなにも感じない俺だけど…今だけは緊張してる。


これから、親父と腹を割って話すつもりだから。



「ただいま。…千暁?」


「……おかえり。」



いつぶりの会話だろう。


親父と言葉を交わすなんてこと…俺には殆ど無い。


親父も驚いた顔を一瞬見せてから、俺の向かい側に対面した。



「どうした?」


「……親父、俺…医者になろうと思う。」


「……。」


「…俺、初めて好きな人が出来た。
誰よりも守りたいやつで…そいつのために、俺は生きたいと思う。」



想世架に出会った時から…そう思った。


あいつのために、生きる。


あいつがいるから…俺は生きていられる。