家に帰ってくると、パジャマに着替えて…すぐにベッドに倒れ込んだ。


すると、ぶわっと…急にまた涙が溢れてきた。



「紗綾が…好き……。」



その事実ばかりが頭の中をぐるぐるして、涙が止まらない。


枕が涙で濡れて、冷たくなるくらいまで泣き続けた。




「……よ、…そよ……そよ。」



気がつくと、泣き疲れてたのか…私は寝ちゃってて。


ママが心配そうに、私を見ていた。



「…マ、マ……。」



口から出たのは、泣きすぎたせいで掠れた声。


多分目が腫れてるのか、ちょっとだけ痛い。



「大丈夫…?
目が腫れちゃってるわ…。」


「……ん…。」



身体が…だるい。


いつもより頭もくらくらして、ふわふわした気分。



「疲れが溜まってたのね…。
…そよ?…そよ?ママの声、聞こえてる?」


「…大丈夫…。」



なんだかぼーっとする。


それに、ママの声がいつもより遠くに聞こえて…上手く頭に入ってこない。



「…そよっ、そよ!
気を失っちゃダメ!!
今、往診の先生呼ぶからっ…!」



ママが携帯片手に、私の手を握りしめて強く言ってくる。