「…うん、分かった。
協力するね。」



今、上手く笑えてる…?


口角ちゃんと上がってる?



「じゃあ、私戻るから。」



紗綾が好き…。


冷泉くんは、紗綾が好き……。


その事実だけがぐるぐる頭の中で回っていて、気がつくと教室じゃなくて…。


屋上に来ていた。



「……ああっ…。」



声にならない声が溢れてくる。


早く涙止めて、教室戻らなくちゃ……。


もう昼休み始まってるから、きっとあの2人なら心配してるに違いない。



そうは思うのに、涙が止まらない。


……ああ、分かった。


私…好きなんだ……。


本当に、冷泉くんのことが好きで…恋してるんだ…。