「……ねぇ?」

「うん?」

「…似合う、かな?」

私は勇気を出すと…。
顔を上げて、真っ直ぐにエルトを見つめて、微笑んだ。


「私、昔より可愛くなった?」

自分の黒髪をサラッと手で流して、尋ねる。


これが、私の告白。
私にとっては”好き”というのと同じ位に、大きく重たい言葉だった。


頑張って笑顔でいるけど…。
本当は今にも顔が引き攣って、歪んでしまいそう。

心臓は爆発寸前で、その大きな鼓動のせいで身体が震えてしまいそう。
今座っている状態でなければ、間違いなく私は上手く立っていられなくて崩れるように倒れていただろう。


それ位、緊張した。
エルトへの想いの分だけ、今にも心臓が止まりそうな位に緊張したよ。


「……ライカは、昔から綺麗だよ。」

私にとっては、すごく長く感じた返事までの時間。

その恐怖や、痛い位にうるさかった鼓動が…。
彼のその声を聴いた瞬間に、静まった。