二人だけの秘密



『3月8日《土》午後12時16分』




「美希さんが自殺した原因は、まちがいなくあの爆サイの書き込みなんだ」

僕は爆サイの掲示板に書き込みされていたことを思い出し、悔しそうに唇を噛んだ。その爆サイに書き込んだ犯人を特定するために、僕は美希さんが働いていた風俗店にバスで向かう。

「………」

少しだけ開いているバスの窓から春を感じさせるような心地の良い風が吹き、僕の黒い髪の毛をなびかせた。

「美希さん………」

僕は、バスの窓の外の景色に目を向けた。僕の視界に美希さんと待ち合わせをした金閣寺が見える。

彼女とのデートがとても懐かしく思えて、涙が溢れる。

「裕也と友梨のためにも、爆サイに美希さんの悪口を書き込んだ犯人を見つけないと」

僕はそう思って、涙を拭った。