それでも先輩が、好きです

 「せん、ぱい……」



 呟いた声は、熱気のこもった部室に溶ける。


 シャツに、また汗が滲んだ。


 先輩には、彼女がいる。


 __好き


 この想いは……伝わらないんだ。



 「あ、紗世~! 遅いよ~」


 「わっ、莉子! 待たせてごめん!」



 その時、待ちくたびれた様子の莉子が戻ってきて、顔を出す。


 立ち上がって、私もリュックを背負った。