〈みなさま、パティスリー神宮寺のスウィーツをお楽しみいただけましたでしょうか。ただいまより、ホールの中央にてハロウィン仮装舞踏会を行います。〉

ホール内に響いた放送とともに、美しい弦楽器の演奏が始まった。

気づいたら、周りには、カップルのような人たちが手を取りあって踊っている。

中には、ヴァンパイアの格好の人、魔女のような格好の人、某キャラクターの衣装の人など、ハロウィンらしい格好の人たちもたくさんいた。

綺麗だなぁ…


私はケーキでも食べるか。





そう思った瞬間、肩を叩かれた。


「お姫様♪僕と踊ってくれませんか?」

そこにいたのは、天使…

じゃなくて、ヒカルくんだった。


『私踊れないよ?』

「だいじょーぶ大丈夫!
リラックスして僕に任せて!」


流れる音楽とともに体が動く。

「そうそう、そんな感じ!

うまいね、ミカちゃん♪」