朋ちゃんがこっそり、 「答えなくていい」 と言ってくれていたが。 混乱していた私には聞こえなかった。 自分の気持ちを気づかれたくない! ただそれだけを一心に、私は思わず、 「うん… 陽介を好きになんてなんないよ…」 そう答えていた。 その後のことはよく覚えていない。 吉田くんがそうだよなとかなんとか言ってこの場をやっと去ってたと思う。 クラスメイトたちは興味を失ったようで、個々の活動に戻っていった。