……可愛い。
好きな人の無防備な姿にときめかない女子なんてきっといない。身悶えるのを必死に我慢しながら、アイスをスプーンですくう。
震える手でそっと蓮人の口へアイスを運べば、
「ん、コレおいしー」
蓮人はアイスを口に含んだ途端私に満面の笑みを向けてきた。
「じゃあ奈々子も」
「え、私からしたのに!?」
「いーからいーから」
「ちょ……!」
お返しと言わんばかりにズイっと口先に持ってこられて、反射的に口を開けてしまった私。
口に含んだ瞬間口いっぱいに広がった甘酸っぱいイチゴ味に強ばっていた頬がフッと綻んだ。
「どう?おいしー?」
「……美味しい」
「でしょ?」
あまりにも得意げにそう言うもんだから、思わず笑ってしまう。
その後も、何だかんだで「あーん」しあいっこをした私達。
最初は恥ずかしかったけど、一回してしまえば慣れるもので。
だけど、最後の一口を蓮人にあげた瞬間放たれた言葉に顔が真っ赤になった。
「奈々子ちゃん、間接チュー、いっぱいしちゃったね」
「っ」
聞いた瞬間、今すぐそこにある池に飛び込みたくなった。


