片恋電車~君の隣は特等席~



「……寄りかかって寝てもいいよ」

「そそそっ、そんな……」


顔を見れないまま早口で答える。

うわぁ……どーしよ。


ヨダレ垂れてなかったかな。
あほ面してなかったかな……?


見知らぬ人に寝顔を見られるなんて初めてで、顔から火が出そう。


「あのさ」

「はいっ!?」


少し低い声でそう言って、あたしの顔を覗き込んだ。


「名前、何ていうの?」

「え、えと……内野 千代です」