彩がゆっくりと星夜に近づいて行く。


制服も顔も、返り血を浴びて真っ赤に染まっている。


「悪かった……! 俺が悪かったから!! だけど最初に合成写真を作ろうって言い出したのは和なんだ! 俺じゃない! 信じてくれ!!」


星夜が涙を流しながら訴える。


けれど彩は容赦ない。


少しでも気を抜けば相手を殺せなくなってしまうと思っているのか、殺気立った雰囲気のまま聖也の前に立った。


床に押さえつけられている星夜は顔を上げて彩を見る。


「ごめんね」


彩は最後にそう言うと、星夜の喉にカッターを押し当てて思いっきり横に引いたのだった……。