里子が教卓の前に立ち、投票結果を書き出していた。


黒板には3人の名前が書かれ、それぞれ1票ずつ入っている。


みんなが自分の名前を書いて投票した結果だった。


「ジャンケンで決めるか、それとも全員で殺し合いをするかのどっちかだなぁ」


投票結果を見て、先生はそう言った。


この後殺される側の投票を行ったとしても、必ず票は割れるだろう。


そうなると、ジャンケンでそれぞれの役割を決定するか、3人で殺し合いをするかの選択しかない。


あたしは悩むフリをして目を閉じた。


雨音が随分弱まっている。


どこからか鳥の声も聞こえてきていた。


「ジャンケンだな」


そう言ったのは大和だった。


あたしは目をあけて窓の外を見た。