「あぁ。そうなんだ、ごめんね」


里子はそう言うが、全く申し訳ないとは思っていない様子だ。


「でもさ、生死をかけた投票を無視するなんて普通できないよね？」


里子が大和へ向けてそう言った。


大和は悲しそうな表情を里子へ向けている。


「里子が投票したなら、俺たちも投票するしかない」


大和が苦し気な声でそう言った。


「でも……！」


「このままじゃ里子1人が生き残るんだぞ？　裏切り者の、里子1人が」


『裏切者』という言葉にあたしの胸はズキリと痛んだ。


「なんとでも言えば？　大和なんて真面目すぎて全然つまんないんだから」


里子がフンッと鼻を鳴らしてそう言った。


「優衣の前でそんなこと言うなよ」


大和が声を荒げる。


「待って、2人ともなんの話をしてるの？」