「ちょっと、里子どういうこと!?」


投票を終わらせた里子にあたしは詰め寄った。


「どういうって?」


里子は首を傾げている。


「さっき投票しないって決めたじゃん!」


「あぁ。そうだよね。だけどあたしは死にたくないから」


そう言いヘラッと笑って見せる里子。


あたしは目を見開いて里子を見た。


「そんな……」


「元々そういう投票だよね? 相手を騙したり、騙されたりしながらの投票」


里子の言葉にあたしは強く左右に首を振った。


「あたしは2人を騙そうだなんて思ってない!!」


この3人だけは特別だ。


この3人だけは裏切らない。


そう思っていた。


本気で思っていた。