その力は想像以上で、大和の体は机をなぎ倒してようやく止まった。


「大和!!」


あたしは慌てて大和に駆け寄った。


顔をしかめながらも「大丈夫だから」と、大和は体勢を立て直した。


「ダメだよ大和。無理しないで」


今の衝撃で頭を打ったかもしれない。


「先に死ぬのはお前の方だろ」


晴哉の言葉にビクリと身を震わせ、そして視線を向けた。


晴哉の視線の先を辿って行くと、そこにいたのは彩だった。


内心ホッとため息を吐き出す。


晴哉のターゲットは彩みたいだ。


「はぁ? なんであたしなの」


「お前みたいな淫乱女は真っ先に死ぬのがセオリーってもんだろ!」


晴哉がそう言いながら彩へ近づいていく。


嫌な予感がしたあたしはできるだけ2人と距離を置いた。