短い話し合いは終わった。


次の殺す側の投票では彩。


殺される側の投票では晴哉を選ぶ。


彩も、それで納得してくれた。


時間は刻々と過ぎて行き、投票の10分前になっていた。


雨は弱まっているものの、まだ降り続いている。


これじゃ投票時間までに止みそうにない。


そう思ったあたしは自分の席に座り、投票用紙をめくった。


この用紙に何度クラスメートの名前を書いてきただろう。


時には泣きながら、時には震えながら、そして時には怒りに身を任せて書いて来た。


「これで、もう終わりだから」


あたしは自分自身にそう言い聞かせてペンを持った。