彩が怒鳴る。


そうしている間にも時間は刻一刻と過ぎて行く。


あたしはゴクリと唾を飲みこんで自分の席に座った。


彩は裕司へ投票した。


そしてそれを大きな声で伝えた。


それはきっとわざとなんだろう。


みんなに投票を促すための作戦だ。


裕司には申し訳ないけれど、彩に便乗させてもらうしかない。


このまま投票時間が過ぎて全員が死ぬことになるなんて、絶対に嫌だ。


あたしはチラリと里子を見た。


里子も彩の意図に気が付いているようで、投票用紙に何かを書いている。