裕司の告白に、梨央が泣き出した。


「ごめん……ごめん裕司」


「俺は大丈夫だよ梨央」


裕司が梨央の肩を抱きしめた。


「違うの!!」


梨央は裕司の体を突き放して叫んだ。


「あたし……暴力的な奴でも悠の事が好きだった! だから、ずっと裕司を利用してた!」


梨央は手の甲で涙をぬぐい、裕司を見つめていた。


裕司は唖然として梨央を見ている。


「あたしも気が付いてたよ。裕司が、悠の正体を知ってるのこと。気が付いていながら、有事にお金を請求してたの。


あたしが傷つくようなことは裕司は望まないって、わかっててお金を……!」


そこまで言って、梨央はまた嗚咽を漏らした。


「梨央……」


裕司の表情が徐々に痛みに歪んでいく。