振られると分かっていながら告白できるような、勇気のある子ばかりじゃない。


真奈美は自分の感情を必死に押し殺してきたんだろう。


「気持ちを伝えられないからって、あんなことしないだろ」


そう言ったのは裕司だった。


裕司はあからさまに嫌そうな顔を真奈美へ向けていた。


今までの真奈美のイメージがガラリと覆されたのだろう。


「気持ちに気が付なかった俺も悪かったから」


大和がそう言うと、真奈美は強く左右に首をふった。


「今更優しくしないで! 殺される側の投票で選ばれるって決まってから優しくされたって、もうなにも意味がない!!」


泣きながらそう言うと真奈美。


大和はそんな真奈美の肩をさすった。


「俺は真奈美には投票しないよ」


その言葉に真奈美が目を見開いた。