「次は、生徒会長の綾小路 奏くんの挨拶です」
先生のアナウンスが流れ、舞台に出てきた生徒会長。
背が高くて、柔らかそうな栗色の髪。
大きくて透き通っている瞳に少し焼けた肌。
マイクの前に立つと、優しく微笑んで挨拶をはじめた。
……この人。
さっきの人だ。
ドキドキと鳴り止まない心臓を押さえつけるけど、心臓は鳴り続ける。
挨拶も耳に入らないくらい。
舞台を見上げると、私に気付いたのか、目があって笑ってくれたような気がした。
綾小路 奏くん……。
声に出して言ったら、もう心臓がもたなさそう。
キュッと胸が苦しくなって、涙が出そうになった。

