「俺の仕事のスケジュールの話をする前に奈緒の本音聞きたいんだけどさ」

「はい・・・・」


思ったより真剣な顔で聞いてくるもんだから思わず敬語になってしまう。


「まず、光瑠は元カレってことでいいんだよな?」


また連絡するって言ってから連絡が来ない。


そして、後から聞いた話だが、赤ちゃんとお別れした日光瑠も病院に来ていたらしい。


でも部屋に入って来なかったのと、その後の連絡がない辺り子供の父親は煌だと思いこんだままなんだと思う。


こんな状況でまだ付き合っていると言えるのだろうか。


それに、私が一番温もりが欲しかった時に何も干渉して来なかったというのが結果だろう。


だからこれだけは自信持って言える。


「うん。もう終わったよ」


少なくとも私はそう思っている。


「そっか。・・・・・今はどう思ってるの?」


何故そんなに光瑠をそんなに気にしているのか分からないが、煌の顔が今まで見たことないくらい不安そうな顔をしていた。


「そもそも連絡するって言われたのに来ないんだよ?それに、子供の話をした時、父親は煌だって信じて疑わなかった。きっとそこで私たちの関係は終わってたんだよ。こんなにあっさり終わったのにどうして妊娠を伝えることにあんなに時間をかけて居たんだろうね」


私のセリフに分かりやすく安堵する煌。


「ちゃんと吹っ切れてる。私を助けてくれたのは煌だよ、ありがとう」


今深刻な状況を忘れて微笑みかける。


すると、煌を微笑み返してくれて場がのほほんとした雰囲気になった。