「今日どうしたの?」

「へっ!?」


フルーツカットをしていると、生地作りをしている1年先輩の美咲さんがニヤニヤしながら問いかけてきた。


「それ、私も思ってた」


タルトの仕上げをしている店主、春菜さんも参戦してきた。



「な、何がですか!?」


動揺を隠すかのようにカットのスピードを上げた。


「動揺しちゃって可愛い~」

「今日なんか楽しそうじゃん」

「そうそう、最近魂が抜けてると思ったら急に元気になっちゃって」


そんなにわかりやすい!?


「きょ、うのケーキを見てもらえるのが楽しみだな~・・・・って」


「それだけじゃないよね?」



全然春子さんが引いてくれず・・・・・


そもそもなんで私はお泊りするだけでこんなに浮いてるんだろう・・・・・・。


だって煌は私が寝れないって聞いて配慮してくれただけのことなのに。


煌からしたら私の体調を気遣ってくれただけのこと・・・・・


じゃあどうしてあんなに気遣ってくれるんだろう。



「折角元気になったのにそんなに考えないで?元気ないよりあった方がいいし」


そんなに表情に出てた?


「まあ、今日のケーキ楽しみにしてるよ」

「・・・・・?」

「出してくるんでしょ?今日も」

「はい!」

「美咲もよ?期待してるわよ、期待の星」

「「はい!!」」