だいじなもの。





覚えてた………




煌が私を………




それだけで嬉しくなって何かが込み上げてくる。




「何してるの?」


「あ、えっと………」





用など元々なかったのだ、しどろもどろになるのは何故予測出来なかったのだろうか。






「この前のお礼を、と思って……でも、手土産忘れたからまた来る!」




適当な理由に、適当な笑顔を残して立ち去ろうとした。





「なんで?入ってけば?」




ふっ、と笑顔を溢すと玄関の鍵を開けてくれた。





入れて、くれるんだ………