「びっくりしたよ、街で写真撮ってたらいきなり目の前で倒れるんだから」 街で写真………? 辺りを見回すと壁一面に写真が直張りされていた。 「あなた、写真が趣味なの?」 「んー、趣味兼仕事?」 仕事!? 「もしかして、カメラマン!?」 「まぁね」 コーヒーカップをテーブルカウンターに置き、代わりにそこにあったカメラを手に取った。 「君は?」 「私は………見習い」 「なんの?」 「……パティシエール」 「お菓子職人か。だからあそこで倒れてたのか」