ドキッとした次の瞬間には、倫太郎に腕を掴まれてて。


「り、倫太郎!?」


倫太郎は不機嫌そうな顔でこちらを見ている。


「何しに来たの」


「何しにって…起こしに来たの!倫太郎遅刻ばっかしてるでしょ?だから先生が…」


喋るのが久しぶりすぎて声が震える。



「マジか…男子生徒の部屋に女よこすとか、センセーもイッテんな」


「え?」


掴まれていた腕を引っ張られ、私はベッドの上に押し倒された。


「ちょっ、倫太郎!」


「昔はよく一緒に寝てたじゃん?」


男になった倫太郎が、私のことを見下ろしている。


力も強くて、知らない人みたいだ。


寝癖で乱れた髪が、彼の色気を更に引き出し妖艶な姿にさせている。


私の心臓からは大きな音が鳴り出し、それと同時に体が震えた。