ライフピース・ゲーム

「ねぇ、ソウ? 広い世界を見たいと思わない? なにもせず、ただこの世界にで生きるぐらいなら、死ぬかもしれないけれど戦って願いを聞いてもらったほうがいいわ。命を賭けなきゃいけないのは、人の願いをタダで叶える事がきっとそれだけ重い罪なんだよ。ね?」
「リュカ……俺は……」

リュカは再び歩き出して、ソウの手を握った。

「私は大丈夫よ! 昔から運だけは強いもの!」
「ゲームはポーカーとかブラックジャックみたいな運勝負じゃないんだよ?」
「わかってるよ。でも大丈夫な気がするの」

ソウはもう何も言えなくなって、リュカの手をきつく握り返した。リュカの言葉を信じるしかなかった。そして、大事な大事な幼馴染を無くすかもしれないと思うと怖くて、この手を離すことができなかった。
ライフピース・ゲームは一対一で行われるゲーム。そのため、ソウや他の人が試合を傍観することはできないのだ。

「もし、心変わりしたら、決着はつけないで、引き分けを提示てみるわ。私のほうが負けちゃうかもしれないけど、私が有利であったら、そうする。引き分けは願いを叶える事はできないけど、人の命は奪うことはないわ。」
「ああ……」
「うん! あっ私! このまま市場に行くからここでさよならしましょう! また明日、きっと会えるから!」

ソウは少し焦った。この手を離したらリュカに会えなくなる。そう思ったら……。

「リュカ!」
「なぁに?」
「明日、早朝迎えに行く。俺、言いたいことがあるんだ!」
「? じゃあ、明日は絶対ソウに会えるね!」

ソウが手を離すと、リュカはクスっと笑うと走って少し行ったところで、振り向き手を振って「またね!」とまた走って行ってしまった。