ライフピース・ゲーム

山羊を里の皆に返し、リュカとソウが帰路を歩いていると、リュカがふと、「ねぇ、ソウ?」と道の途中で止まった。ソウは軽く返事をすると、リュカは大きく息を吸って、「ライフピース・ゲームって知ってる?」と真剣な眼差しでソウに問いかけた。

「人の命が駒になって戦うゲームでしょ。勝てば願いが叶うけど、負ければ死ぬ。ただの殺人ゲームだ……」
「あのね、私……命を賭ける程叶えたい願いがあるの!」

その瞬間、風が二人の間を吹き抜け、しばらくの間沈黙が続いた。ソウは目を見開き、リュカの言ったことが信じられないと言ったような顔で、「嘘だろ!?」と問い詰めた。

ライフピース・ゲームとは、願いのある者同士が、命を賭けて己の願いを叶えるために戦うゲームの事で、だれがいつ始めたのかは謎だが、一説によると、人間の願いを叶える神が、欲深き人間に制裁を与えるため作り上げたゲームだとも言われている。命を賭ける程の願いであるか、人間を確かめるために始めたものという説もある。

「冗談はよせよ……。負ければ死ぬんだぞ……!」
「でもね、私、このままこの閉ざされた世界で生きていくなんて嫌なのよ。この小さな世界から出られるならなんでもしたいの。」

リュカは決心したような顔つきをしたかと思うと、フッと困ったように笑った。