「あぁ。そうだな。悪かった。」

しばらく沈黙が続き予鈴が鳴ると同時に私は席を立つ。

「そうだ。
麻宏と凌が明日水族館行くからついて来てほしいだとよ。
明日空けとけよ。」

私の頭を軽く叩き追い越して行ってしまった雄輝。

初デートについていけって??
あの2人、ダブルデートのつもりかな?

「雄輝のやつ。
勝手に約束したな」

雄輝と私は似ているのかもしれない。

きっと、雄輝も春崎さんと離れたくないから約束しちゃったのかな?

「はぁ。」

私の小さなため息は窓から吹き抜ける風の音でかき消された。