教室に戻るまでの間、先生の優しい顔が浮かんできてイヤになった。 先生をあんな顔にするのは『家庭教師の元カノ』だけなんだ。 先生の心の中にはいつもあの人がいる。 私の入る余地などない。 現実を突きつけられ、苦しくなった。 私は生徒で、あの人は先生。 わかってはいたけど、夢見ていた。 先生の隣でずっと笑っていたいって。 いつか『好きだ』と伝えたいって。 でも、もう無理みたいだ。