「まだバレないの?大丈夫?」 「バレねーよ。うまくやってる。俺がここにいるってわかんのはお前だけだし」 『特別』だと言われている気がして嬉しくなった。 屋上は本来、生徒も先生も立ち入り禁止だ。 でも先生は他の先生の目を盗んで、こうやってコッソリ来ては休んでいる。 先生の中の『ヤンキー』みたいな。 私はこの、先生らしくない先生が気になって仕方がない。 先生と出会ったのは、高校に入学してまもなくのことだった。 名前は道尾龍之介(みちおりゅうのすけ)。 25歳の英語教師だ。