想いが溢れてしまったら【短編】

「そんな泣いちゃうくらい、俺のこと想っててくれたんだって。

俺、お前の気持ち気づいてなかったから余計に」


気持ちに気づいてもらおうとなんて、思ってなかった。

陽介のことちょっと見てたら、好きな人がいることなんてすぐにわかったし。


「俺ね、今、短時間でめっちゃ明日香のこと考えたんだよ。

いつからだったんだろうとか、知らない間に傷つけたりしてたのかな、とかさ。

今日もいつものお団子頭だったら、そこにリンゴ飴刺したのにとかさ」


「なにそれ」


あたしは陽介の腕を思いっきり叩いてやった。


「痛ってぇ」って言いながら陽介はいつもの笑顔を見せるけど、やっぱり今日は違って見えるみたい。