「ずっと点滴を打ってないといけないんだ」
御影くんは手首から伸びる大量の管を見つめる。
「でも夜は…」
「管を抜いて病室を抜け出したのは、さよに出会ったあの夜が初めてだよ」
御影くんは続ける。
「これっきりにしようって気持ちで抜け出したんだけど、さよに出会ってしまった。
心配かけたくなくてそれを繰り返して」
「…」
「4日間も連続で管が抜けてたらさすがにバレてね。病室から出られなくなっちゃって。
ここへ来ないでって言ったのは見せたくなかったから。この管の数を」
言葉が出なかった。
「そんなことで…!こんな危険なことしないでよ!」
その言葉を言った瞬間、確信した。
ああ、私は御影くんのことを好きになってしまったんだと。
悲しくて怒りたくて。それはこの人を失いたくないからで。
目から涙が溢れた。知らないうちに、大粒の。
「さ、さよ…泣かないで」
泣いた私を見て慌てる御影くん。
「約束して。もう危険なことしないって」
私は御影くんに向かって小指を出した。
「ちゃんとこれ持ってきて…夜は広場に行くね」
私は点滴スタンドを指さした。
「わかった…待ってる」
御影くんは私の小指に自分の小指を絡めた。約束だよ。
御影くんは手首から伸びる大量の管を見つめる。
「でも夜は…」
「管を抜いて病室を抜け出したのは、さよに出会ったあの夜が初めてだよ」
御影くんは続ける。
「これっきりにしようって気持ちで抜け出したんだけど、さよに出会ってしまった。
心配かけたくなくてそれを繰り返して」
「…」
「4日間も連続で管が抜けてたらさすがにバレてね。病室から出られなくなっちゃって。
ここへ来ないでって言ったのは見せたくなかったから。この管の数を」
言葉が出なかった。
「そんなことで…!こんな危険なことしないでよ!」
その言葉を言った瞬間、確信した。
ああ、私は御影くんのことを好きになってしまったんだと。
悲しくて怒りたくて。それはこの人を失いたくないからで。
目から涙が溢れた。知らないうちに、大粒の。
「さ、さよ…泣かないで」
泣いた私を見て慌てる御影くん。
「約束して。もう危険なことしないって」
私は御影くんに向かって小指を出した。
「ちゃんとこれ持ってきて…夜は広場に行くね」
私は点滴スタンドを指さした。
「わかった…待ってる」
御影くんは私の小指に自分の小指を絡めた。約束だよ。


