その次の晩も次の晩も、私は広場へ向かった。絶対御影くんは先に来ていて私を待っていた。子供の頃の話しや好きなもの、嫌いなものの話をした。楽しかったこと、辛かったこと。夜な夜な私たちは語り合った。
疑問はあったけど約束通り御影くんの病室へは行かなかった。踏み込んではいけないと思ったから。

出会って5日目の夜。
いつもの時間に広場へ行ったが御影くんはいなかった。
御影くんが来ていないなんて初めてだな…
景色を見ながらずっと待っていたが結局御影くんが来ることはなかった。

その夜は不安で眠れなかった。
何が不安かはわからなかった。
多分、御影くんと話していないからだろうと思った。

次の日、6日目の夜も現れなかった。
この日はさすがに眠れず朝を迎えてしまった。