こんなに喜ぶ百合を愛しいと思ってしまう。

そして、慌てて我に返る。

こんな感情、押し殺さなきゃ。


「早く行こ!」


「あぁ。」

そして今日も私は気持ちを隠して百合に微笑む。


―――――――――――――

騒がしい教室。

クラスメートの会話はどれも新しい生活に胸を踊らせるものでそれは私達も同じ。


「聞いてる?自己紹介、どうしよう?」


正確に言うと百合も同じ。

「名前言えばいいだろ。」


「そう言う事じゃない!
もう!真剣に考えてよ!」


拗ねる百合。